2016年7月13日水曜日

面談作法の学び方

『目標管理制度』を導入したものの、運用がうまくできていないという相談を受けることがあります。
具体的には、面談がきちんと実施できていないことです。

「評価の落ちた部下との面談」「年上の部下との面談」のような課題のレベルの高い相談ではなく、面談そのものが実施できていないという相談がかなりあります。実態は目標管理シートの往復だけの、名ばかりの『目標管理制度』になっていることが多いようです。

制度設計を実施する際に、事前インタビューを社員の方達に実施しますが、この面談の実施状況についてヒアリングしますと、上司は「しっかりやっている」、部下は「十分にやってもらえない」というミスマッチがみられます
形式的に面談は実施されているものの、部下が納得できるような内容では行われていないということです。

これでは、部下の動機付けにはなりませんし、達成感も感じません。部下が次期に、何を頑張ればいいのか、何を努力すれば良いのか明確になりません。

折角、会社が時間と労力をかけて作成した『目標管理制度』も、このような面談をやっていれば、ほとんど機能しないといっても過言ではないと思います。

さてどうすれば、「価値」のある面談の運用が可能になるのでしょうか。

マニュアルは作成した、社員説明会も実施した、だから面談ができないはずはないと人事部スタッフは弁解します。

人事制度設計を担当させて頂く際に、必ずお願いすることがあります。
「設計段階以上に、運用段階で時間と労力をかけてください。」と。

これは制度設計で意図した制度の性能を100%引き出すためには、実施段階での運用を大事にして頂きたいということです。

作成したマニュアルを社内説明会で解説するだけでなく、制度上の重要なポイントについては、可能な限り、現場での使い方、つまり運用に沿った形での「丁寧なトレーニング」が必要だと思います。

日頃コミュニケーションは十分とれていると、自己評価している上司の部下ほどそう思っていません。むしろ逆の部下の評価すらみられます。

一年間という長い期間の中で、大事な部下のために30分の時間をとって、しっかりとした丁寧な面談の場を設定しましょう。
場を設定するだけでなく、部下が充実した面談であったと実感する面談のシナリオを事前に作成し、双方向のやりとりがしっかりできる面談を実施しましょう。

そうすれば、この30分間の面談の場は、部下が成長する貴重な機会となることは間違いありません。

では、面談という場面における「丁寧なトレーニング」とはなんでしょうか?

申し訳ありませんが、紙面の都合上次回ご紹介させて頂きます。


                                                     加藤浩彦








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